減損会計の適用状況 2



減損会計の続きです。
今回は具体的に気になる部分をみていこうと思います。


企業名 オリエンタル建設
内容 セメント製品製造工場建設予定地
資産 構築物、機械装置等

建設予定地なんですが、すでに減損に該当してるんですね。。。


企業名 東ソー
内容 処分場跡地
資産 土地、構築物他

処分場ということは、売却するには土地改良が必要になりそうです。
売却価値よりは使用価値を用いたのではないかと思われます。
処分のためには追加コストが確定している資産というのは、
企業にとってはまさに減損対象といえるでしょう。


企業名 三谷セキサン
内容 電話加入権

電話加入権を減損しています。
売却価値は間違いなく目減りしてますから、
使用価値で補えなかったと考えればよいのでしょうか。


企業名 ニッチツ
内容 鉱害防止事業基金等拠出金
資産 長期前払費用

拠出金が減損というのも不思議なんですが・・・


企業名 阪急百貨店
内容 会員管理システム
資産 ソフトウェア

会員管理システムの場合、販促などに用いているでしょうから、
本来的には使用価値が高いか共用資産になっているような感じはします。
それが減損になっているということは、もともとの取得価額があやしいのでしょうか。
ソフトウェアの取得原価は、ソフトウェアハウスとの関係によっては、
かなりあやしい値段がつけられていることがあるので注意です。


企業名 クレディセゾン
内容 不動産信託受益権
資産 投資その他の資産

またすごいものが減損対象に。。。
受益権化されている不動産の価値が目減りすれば、
結局は受益権にまで影響を及ぼすということでしょう。


企業名 ヤマタネ
内容 絵画等の美術品

企業によっては美術品をもっているところが結構あります。
バブル期などに購入したものについては、減損にかかってくるものも多いのでしょう。


これらについては、個別にちょっと気になったところですね。
珍しいケースとして、注目してみる価値はあるとおもいます。
また、減損対象として事業規模で記載があるものがみられました。
・環境管理センター (海洋深層水事業<建物、機械装置、工具器具備品等>)
三菱電機 (ディスプレイモニター用ブラウン管製造事業<機械及び装置等製造設備関連及び建物、土地>)
アドバンテスト (電子計測器事業<建物、附属設備、工具器具備品、ソフトウェア等>)
グルーピングのときに、事業ごとの管理会計区分を用いたのでしょうか、
結構広い範囲になっています。


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先日付2つめ。
現時点では未来の日記ですねぇ。