会計ビックバンを踏まえて



2004年3月期が過ぎて3ヶ月を迎えようとし、株主総会が近づいてきました。
みなさんのところにも総会の招集通知が届いてくるころではないでしょうか。


さて、毎度のことですが、今回の決算に関しても明暗がくっきりでています。
景気回復のスタートアップ期といわれていますから、
ここで出遅れると挽回するのが大変です。
一方で、いいスタートをきれる企業であれば、
後々までいい伸びを期待できるのではないでしょうか。


具体的には、会計的に財務諸表がすっきりしている企業は狙ってみたいです。
・減損会計を早期適用して身軽になっている企業
・退職給付会計の過去勤務債務が残っていない企業
などといった、一連の会計ビックバンでトピックとなった部分について、
すでに身軽になっている企業はねらい目であるといえます。


会計ビックバンの中身を振り返ってみると、
連結会計
キャッシュ・フロー計算書
・退職給付会計
・ソフトウェア会計
税効果会計
金融商品会計
・減損会計
・企業結合会計
などといったあたりが一連のトピックでした。


ここで、先ほどのねらい目の裏を返して、優良企業が処理済であるにもかかわらず、
会計ビックバンのトピックをいまだに引きずっている企業については、
ちょっと割り引いて考えておいたほうがいいと思われます。


連結会計;理解できない連結調整勘定が残っている
退職給付会計;会計処理方法の変更が頻繁である
税効果会計;回収可能性が常に話題になる
金融商品会計;時価評価をあえてはずしているものがある
減損会計;SPCを使って不動産流動化している
などなど、変わった処理を連想して、
それに該当するような会計処理をしている企業があれば、
将来について割り引いて考えておく必要があるのではないでしょうか。


∮今日のヒトリゴト


去年や一昨年に締結した、金利スワップ取引について、
変動と固定が逆転する日はくるのでしょうか。。。