予算の話



決算発表とともに、業績修正が相次いでいるのをみながら、ふと予算について考えました。
企業において予算とは、経営の一手段に過ぎません。
経営目標を達成するための手段である予算は、たまに自己目的化します。


地図に喩えられることからもわかるように、予算は経営の地図であるといえます。
既製品の地図もあるわけですが、各社の目的地が違う以上、目的地周辺までは描かれていても、
最後は自分たち用のカスタマイズが必要になるというのも当然でしょう。
つまり、幹線から自分たちの目的地への道を書き込む作業です。


ここで、当初計画に固執するかしないかというパターンがあります。
よりよい道筋と考えたとき、変更をいとわないのが後者のパターンです。
そもそもが、目的地へ達成できればいいわけですから、当初の計画から乖離したとしても、
最大の目標が達成できればいいわけです。
しかし、自己目的化していると、当初計画を守ることが目的となってしまうのです。


こんなことになってしまう原因としては多々あるでしょうが、
 ・目的がそもそもわかってない
というのが一番ではないかと考えます。
今やっていることは目的なのか手段なのか、つまり本当にやるべきことはなにか、
といことがわかっている必要があるわけです。


業績予測をあててくる会社というのは、計画通りにはいくのでしょうが、
上回ること、サプライズを期待するのは難しい企業といえるでしょう。
一方のあたらない企業ですが、下に外れるのはさておき、上に当たる企業について、
基本的には優秀な企業と考えられます。
条件付にしているのは、そもそもの計画立案能力の欠如による、
適当な計画ということもあるからです。
結構こういう企業は多く、何年分か観察するとわかってきます。