過年度分析



経営分析の中に、過年度比較という方法があります。
過去からの時系列データを並べて、その推移をチェックし、
関連する項目間の比例関係の成立や、異常な変動を把握するものです。


関連する項目間の比例関係としては、
売上と売上原価の関係や、借入金と支払利息の関係などが挙げられます。
売上が伸びれば、原価も増加するはずですし、
借入金という元本が増えれば、支払利息も増加するはずです。
もしそうなっていない場合には、
なんらかの操作(粉飾・逆粉飾)が行なわれている「可能性」があります。
ただし、変動費が僅少なために売上と原価のバランスが崩れている場合や、
元本が増加しても金利が低下しているなど、合理的な理由によるものもあります。
よって、あくまでも「可能性」でしかありません。


異常な増減としては、
仮払金の異常な増加などの、予期せぬ変動が挙げられます。
新規取引の開始などが原因となっていることもありますが、
こちらもやはり、なんらかの操作が原因となっている「可能性」があります。


ところで、この過年度比較における時系列データですが、
最低でも5年以上、できれば10年ぐらいは欲しいといわれます。
それを考えると、Yahoo!ファイナンスにある企業業績は3期分ですから、
経営分析の資料として用いるには、ちょっと短いような気がします。


∮今日のヒトリゴト


2ヶ月ぶりの東京出張。
いきなり電車遅延に遭遇。。。