ゼンテック・テクノロジー・ジャパン



今日はゼンテック<4296>です。
本日のプレスリリースで、
無担保転換社債型新株予約権付社債および新株予約権を発行するとでています。
さて、その内容ですが、社債についてはMSCBのようですね。


ただし内容を見ると、転換価格の下方修正のみならず、上方修正もありますので、
MPOと呼ばれる資金調達方法であることに注意です。
世間一般を騒がせたようなMSCBとはちょっと種類が違うと認識しています。
とりあえず、MSCBって何?なひとは、MSNマネー1をどうぞ。


さて、MPOですけれども、マルチプル・プライベート・オファリングの頭文字をとったもので、
日本語では随時転換促進型第三者割当増資になります。
この点については、MSNマネー2を参照してください。


基本的なこれに対するスタンスですが、
下の方向に振れている時期であればMSCBと同じことになりかねません。
ただし、ゼンテックについては今後が明るいと見てますから、
近々にどこぞの自動車会社のような心配はないでしょう。
むしろ、株価が上昇を続けて、上限行使価格まで行くのが見込まれるのであれば、
ぎりぎりまで転換しないままホールドというのが考えられそうです。
今回のプレスリリースを読むと、、
平成18年11月30日がこの転換社債の権利行使期日になっています。
株価が右肩上がりを続けると仮定するのであれば、2年後の11月に転換の目標をもってくるのが、
一番利益が得られる形になりそうです。


今後の業績の拡大のための資金需要と、公募増資による需給の急激な悪化を考えると、
資金調達方法としては「アリ」だと思います。
早い話、2年後の増資による資金調達を今行っていると考えればいいだけです。
転換社債については無利息ですから、実質的な株式と考えていいのではないでしょうか。


ただし、決定日価額の90%に相当する金額に転換価格を修正される一方で、
もしものときには転換社債の額面どおりに償還されることから、
社債を買う側にとっては負けのないスキームになっているのは間違いないです。


また、権利行使価格の修正や権利行使期日については、
新株予約権についてもほぼ同様の内容になっています。
よって、転換社債新株予約権をあわせて考えると、
どこかのタイミングで売り圧力が一気に発生する可能性がありそうです。


∮今日のヒトリゴト


悪いMSCBと勘違いして下がるようなら、
拾っておいていいような気がします。
吉野家も同じようなもの発行しましたけど、下がってはないですし。
横ばいになってしまう可能性はありますが。